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★ライトバック
10月28日・東京11レース アルテミスステークス(GⅢ) 2歳牝馬オープン 芝1600m
10頭と頭数は揃わなかったが、阪神JFを目指す素質馬が揃い高レベルの戦いとなった。圧倒的な走りで重賞初制覇を飾った評判馬のチェルヴィニアは当然GⅠでも主役級の評価であるが、3番人気に推されながら4着に敗れたこの馬も高いポテンシャルを感じさせた。前走の新潟新馬戦で上り32.8秒をマークし、届きそうにない位置から突き抜けた走りが評価され3番人気に推された。今回は一気の相手強化での初東京コースで未知の魅力が先行していたように感じていた。最内枠からのスタートでやや後手を踏み軽く促されると折り合いを欠き、鞍上に引っ張られて口を割り頭を上げる追走が続いていた。直線に向くまで馬群に包まれ通しで、直線でも進路を何度か切り替えるロスが重なる。しかしゴール前では勝ち馬と同等の脚で伸びており、スムーズな走りができない中での0.6秒差の敗戦であった。470キロと馬体は小さくないが、全体的にまだ華奢なイメージで、現状は能力だけで走っている雰囲気がある。距離短縮戦でも折り合いを欠いたように馬体面とともに気性の成長も欲しいが、ポテンシャルは世代牝馬トップクラスの評価をし、今後の重賞路線で注目していきたい。
★ロータスランド
10月28日・京都11レース スワンステークス(GⅡ) 3歳以上オープン 芝1400m
以前も次走狙える馬に取り上げたが、1400mへの距離短縮で一変の走りを見せた。休み明けであった前走の関屋記念は3番人気に推されながら12着に敗れ、今回はベスト条件にも関わらず6歳牝馬での一変は厳しいとの見るのが妥当で、大外18番という不利も重なり11番人気と大きく評価を落としていた。前走の逃げ戦法から一転して最後方付近の内々でじっくり脚を溜め、直線は馬群を縫う岩田康騎手独特の戦法も嵌ったが、先行した1・2着馬がラスト11.6-11.2-11.7秒で抜け出すなか、上り33.5秒の末脚で3着に突っ込んだ。下り坂で勢いが付きやや仕掛けが早くなったと鞍上がコメントしたようにゴール前は一杯になっていたが、11.2秒のラップ区間で一気に差を詰めた加速力は素晴らしいものがあった。1600m戦でも好績を残しているが、年齢をを重ね能力を発揮できる距離範囲が狭くなっているのは当然で、今回のように1400m戦や1200m戦であれば、まだまだ上位争いが可能な馬である。岩田康騎手騎乗時は末脚を引き出す戦法で嵌る事が多々あり、引退が近いのは確かであるが現役続行ならば、1400m以下での岩田康騎手限定で狙ってみたい。
★エーティーマクフィ
10月29日・東京10レース ペルセウスステークス 3歳以上オープン ダート1400m
3勝クラス卒業後の初オープンクラスで56キロのハンデも見込まれた印象があり、6番人気の評価であったが好パフォーマンスを披露しアタマ差の2着に好走した。地方重賞で好走を続けていたヘリオスが逃げ切り久しぶりの勝利を飾ったが、ハンデ差が2.5キロあったにせよオープン初出走で微差まで詰め寄ったレース内容は大きく評価したい。スタートから馬群の中で怯まずにじっくり脚を溜め、直線は5番手から外に出してスパートをかける。逃げるヘリオスに一完歩ごとに差を詰め迫ったが僅かに及ばなかった。デビューから芝のレースで好走を続けるものの1勝卒業には至らなかったが、ダート戦に矛先を変え、今回のレースを含めて【3・3・1・0】と着外ゼロとなっている。以前は逃げや先行するケースもあったが、近5走は脚を溜める戦法で毎回上り上位をマークしている。過去走では距離延長時に着順を落とす傾向であったが、前走から距離延長+相手強化で好走した点でも高く評価したい。1600mでは取り零しもありベストは1200m~1400m戦と思われ、距離さえ限定すれば馬場は問わず次走も大きな期待が持てそうだ。
★ガイアフォース
10月29日・東京11レース 天皇賞・秋(GⅠ) 3歳以上オープン 芝2000m
王者イクイノックスとの差は感じたが、一線級に混じっても能力は遜色ないと判断できる走りであった。セントライト記念勝ちはあるものの、その後は期待に応える走りが影を潜め7番人気の評価であった。まだ適正距離や戦法が固まっていない印象があり、初舞台となる東京2000mは覚醒のきっかけになりそうな雰囲気があった。スタートからハイラップを刻むジャックドールの2番手を確保し、直線に向くとアッサリとジャックドールを潰す。直後に控えていたイクイノックスに早めに交わされた事で苦しい走りとなったが、残り100m付近までは2着争いに加わっており、決して大きく失速しているわけではない。2着~4着をG1好走歴のある後方待機組が独占したが、G1馬ジャックドールを軽く捻り先行して上位に踏ん張った脚力は見所十分であった。マイル戦では後方から上がり上位で差せる脚もあり、距離適性は未だに確定していない印象がある。リーディング1位を快走する杉山晴調教師が今後どのような距離を選択し、どのような位置取りで勝負するのかが非常に興味深い。高いポテンシャルを持つガイアフォースの能力を最大限に発揮できる舞台に導いてくれる事に期待し注目を続けたい。
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