第42回マイルチャンピオンシップ(GⅠ)レース回顧~マイルGⅠ完全制覇と12番人気エルトンバローズの意地~
みなさまこんにちは、競馬リポート管理人の田中です。
京都の紅葉も色づきが深まり、冷たい風に冬の足音がまじる三連休。
そんな晩秋の淀で行われたのが、秋のマイル王決定戦「第42回マイルチャンピオンシップ(GⅠ)」でした。
京都芝1600m・外回り、良馬場での一戦。
今年の主役は、春の安田記念を制していたジャンタルマンタル。
2歳時の朝日杯FS、3歳春のNHKマイルC、そして古馬になって安田記念と、すでに芝マイルGⅠ3勝の実績を誇る “マイルの絶対王者候補” が、ここでいよいよマイルGⅠ完全制覇に挑む舞台でした。
結果は、そのジャンタルマンタルが1番人気に応えて快勝。
タイムは1分31秒3。
秋の京都らしい締まった馬場で、高速決着と言っていい優秀な時計でした。
そして、ここからが競馬リポート的には本題。
水曜日の「注目の1頭」で取り上げた12番人気エルトンバローズが、勝ち馬から0秒4差の5着と“あと一歩”のところまで迫る惜しい競馬を見せてくれました。
着差に直すと、2着ガイアフォースから3着ウォーターリヒトがハナ、そこから4着オフトレイルがクビ、さらにエルトンバローズがクビ差、3着馬とはハナ+クビ+クビ、実質1馬身にも満たない僅差です。
人気以上の激走で、しっかり掲示板を確保してくれたのは、管理人としても思わず拳を握りしめる走りでした。
■レース展開の分析:前後半バランスの取れたミドルペース
スタートから積極的にハナを主張したのはトウシンマカオ。
その直後の2番手にエルトンバローズとジャンタルマンタルが並びかける形で続き、その外にアスコリピチェーノ、ガイアフォース、ラヴァンダらが好位を形成する隊列となりました。
前半4ハロン45秒9、1000m通過57秒7というラップは、超ハイペースというほどではないものの、スローからの瞬発力勝負というよりは、前後半のバランスが取れたミドル寄りの流れ。
ラスト3ハロンは33秒6と、高いトップスピードを長く求められる“持続力型の高速マイル戦”になりました。
この流れの中で、ジャンタルマンタルは道中3番手~2番手の好位外。
無理に行きたがることもなく、かといって控えすぎることもない絶妙なポジション取り。
4コーナーではトウシンマカオとエルトンバローズを見る形から、直線入り口でスムーズに進路を確保すると、ラストは33秒1の鋭い末脚で一気に抜け出しました。
一方のエルトンバローズは、スタート良く飛び出して2番手を確保。
直線に向いた時点でも先頭争いの一角でしぶとく粘り、残り200m付近まではジャンタルマンタルと同じ画面に映っているほどの手応え。
最後は外からガイアフォース、ウォーターリヒト、オフトレイルら差し勢に差し込まれて5着に敗れましたが、勝ち馬からは0秒4差、着順上位との並びは「2着~3着ハナ、3着~4着クビ、4着~エルトンクビ」という大接戦。
内容的には“勝ちに行く競馬でギリギリまで踏ん張った”と言えるレースでした。
ラップ構成的には、前に行った馬が総崩れになってもおかしくないペースでしたが、エルトンバローズはその中で掲示板を死守。
先行勢の中で最後まで形を崩さずに踏ん張った点を考えると、この馬の地力とマイル適性の高さがあらためて証明されたレースだったと思います。
■上位入線馬の評価
・1着:ジャンタルマンタル(1番人気)
道中は好位3番手から2番手のポケットポジション。
4コーナーでもまだ余力十分で、直線では楽に先頭へ。
最後まで脚いろはまったく鈍らず、2着ガイアフォースに1馬身3/4差をつけての完勝でした。
これで朝日杯FS、NHKマイルC、安田記念、マイルCSと、牡馬が出走できる芝マイルGⅠ4戦すべてを制覇。
名実ともに「マイルGⅠ完全制覇」を成し遂げた初の馬であり、歴史的マイラーの仲間入りと言って差し支えないでしょう。
今後の進路次第では、世界的な評価を得る存在になっていくはずです。
・2着:ガイアフォース(4番人気)
好位の外目4番手からレースを進め、直線でも渋太く脚を使って2着を確保。
勝ち馬には完敗ながらも、ラストまでしっかりと伸びており、マイル戦線での安定感はさすがの一言です。
近走は距離や条件を問わず安定して走れており、今後もGⅠ戦線で堅実な相手としてマークが必要な1頭でしょう。
・3着:ウォーターリヒト(15番人気)
人気はまったくのノーマークに近い15番人気でしたが、道中は中団の内目からロスなく運び、直線で馬群を割って3着に突っ込む大健闘。
ここも着差を細かく見ると、ジャンタルマンタルからガイアフォースが1馬身3/4、そこからウォーターリヒトがハナ差。
そのすぐ後ろにオフトレイルがクビ、さらにエルトンバローズがクビと続いており、2~5着が“ひと塊”でゴールする形でした。
展開とコース取りがハマったとはいえ、重賞級のポテンシャルを見せた内容で、今回の走りをフロックと決めつけるのは危険かもしれません。
・4着:オフトレイル(7番人気)
後方13番手からの競馬で、直線は大外一気。
上がり32秒6という破格の末脚で一気に4着まで押し上げ、勝ち馬とは0秒4差。
脚の使いどころひとつで、2~3着まであったような内容で、末脚の破壊力はこのメンバーに入っても互角以上と言えるものがありました。
今後も展開待ちのタイプではありますが、ハマったときの破壊力は要注意です。
・5着:エルトンバローズ(12番人気)
そして水曜日に「注目の1頭」として推奨したエルトンバローズ。
スタートから先行して2番手をキープし、ジャンタルマンタルと並走しながら早めの進出。
直線入り口でも依然として先頭争いの一角に踏みとどまり、見せ場は十分でした。
結果は5着でしたが、勝ち馬から0秒4差、4着オフトレイルとはクビ差。
さらに着差をさかのぼれば、3着ウォーターリヒトとは「ハナ(2着→3着)+クビ(3着→4着)+クビ(4着→エルトン)」という、実質1馬身にも満たない差しかありません。
映像を見返すと、ゴール前は5頭が横一線気味に突っ込んでおり、ほんの数メートル、ほんの数完歩の違いで3着争いに食い込めた可能性も十分あったと感じます。
12番人気という評価を考えれば、配当妙味も含めて狙いそのものはかなり良かった部類。
ラジオNIKKEI賞や毎日王冠を制してきたように、もともと能力はGⅠ級。
ここにきて先行して押し切る形が板についてきており、展開ひとつで再度大きなところを狙えるだけの復調気配を、改めて感じさせる一戦でした。
■レース総括:ジャンタルマンタル時代の到来と、エルトンの“惜敗”
レース全体としては、前後半のバランスが取れたミドルペースからの上がり勝負。
前に行った馬も差し馬も、力があればきっちりと上位に来られるフェアな流れだったと言えます。
その中でジャンタルマンタルが完勝したことは、“展開や位置取りに左右されない絶対的な能力” を証明する結果となりました。
一方、エルトンバローズは、勝ち馬の真横でレースを進める「正面からのチャレンジ」を選択。
安全に掲示板だけを取りにいくなら、もう少し溜める選択肢もあったかもしれませんが、それでも敢えて2番手から堂々と運んだことで、勝負を仕掛けたからこその“0秒4差・ハナ+クビ+クビ差”の5着だったとも言えます。
水曜時点でこの馬を「注目の1頭」に指名していた立場としては、馬券圏内を外した悔しさと同時に、狙い自体は間違っていなかったという手応えも強く感じられる内容でした。
配当面では、単勝180円、3連単5万2470円と、「1番人気からでも相手次第でしっかり妙味が出る決着」。
人気サイドと伏兵がバランスよく絡んだ、マイルCSらしい一筋縄ではいかない結果となりました。
■次週の注目レース:第45回ジャパンカップ(GⅠ)
次週はいよいよ東京芝2400mで行われる「第45回ジャパンカップ(GⅠ)」。
国内外からトップホースが集う “真のチャンピオン決定戦” であり、今年もダービー馬や秋のGⅠ戦線をにぎわせた古馬勢が集結予定と、例年以上に豪華なメンバー構成が期待されています。
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