★ブーケファロス
7月2日・福島5レース 2歳新馬 芝1200m
追い切りで速い時計がなく、8番人気と低評価であったが、素晴らしい末脚で勝ち馬に迫り2着と好走した。五分のスタートを切ったが、外枠勢が先団に取り付き中団の追走となった。抑えた事でスピードが緩み、先行集団から7馬身程離された7番手をポツンと追走していたが、4コーナー手前から徐々に内を進出し、直線は大外から1頭違う脚で上り最速の34.6秒を記録した。ゴール前も12.1-12.3とレースラップは落ちておらず、この馬自身残り1Fは11秒台前半で駆け抜けたであろう。426キロと小柄な馬であり、ウッドや坂路で速い時計は出ていなかったが、レースでは軽い芝で一変した動きを見せた。次走も軽い芝でのレースならば、勝利に手が届くだろう。
★テンジュイン
7月2日・小倉9レース 秋吉台特別 3歳1勝クラス 芝1200m
今回も3着に惜敗したが、超高速馬場で内有利であったが、4コーナーで外を絶好の手応えで進出し、ラストまでしぶとく伸びて勝ち馬に迫った。ラスト11.3-11.0-12.0と、直線に入ったところで加速ラップを刻んでおり、外を回っては厳しい展開であった。結果直線に向いて先頭・2番手の馬がそのまま流れ込んでの決着となったが、外を回っての3着には価値がある。また近走1200m戦で2・3着と好走していたが、ともに馬場悪化時のもので、今回は高速馬場に対応し、3秒以上時計を縮めての好走は大きな収穫となったはずだ。次走以降も馬場を問わず上位争いは必至である。
★キセキノエンジェル
7月2日・函館3レース 3歳未勝利 芝1800m
未勝利脱出まで後一歩の2着に惜敗も、レース内容は素晴らしいものであった。4コーナー先頭の馬が押し切り、2番手追走馬が3着に残った中で、唯一後方から鋭く差し込んだ。スタートから持続的なラップで推移しており、力があってこその差し届いた2着と評価出来る。これで11戦を消化し、2・3着が2回ずつあるが、連続好走は初めてとなった。過去は好走した次走は凡走し、人気を裏切る結果となっていたが、初参戦の函館では2戦とも内容のある結果を残している。馬体の増減が激しいタイプであり、滞在競馬がプラスに働いているようだ。次走は開催後半に入り、外伸びが予測される馬場状態は好都合で、待望の未勝利脱出に期待がかかる。
★カルンウェナン
7月3日・小倉5レース 2歳新馬 芝1800m
1800mの新馬戦で少頭数ながら、まずまずの好メンバーが揃った。6番人気と低評価であったが、外枠から果敢に先行し3着と結果を残した。道中の行きっぷりも良く、絶好の手応えで4コーナーを迎えたが、内に居た馬にぶつけられ一旦馬群に飲み込まれてしまう。初めてのレースでこの不利は大きく、大敗を予感させたが、再び加速し3着を確保した内容は勝ち馬にも劣らないと言える。レースラップもラスト12.1-11.8-11.6と加速しており、盛り返すには厳しいものであったのは間違いない。メンバーレベルも低くなく、次走は確勝級と評価したい馬である。
★スマートリアン
7月3日・小倉11レース CBC賞(GⅢ) 3歳以上オープン 芝1200m
スーパーレコードでの高速決着となった一戦であるが、この馬も力のあるところを見せ4着に好走した。初の1200m戦の上、超ハイラップで推移したペースに戸惑って後方追走となったが、直線は大外から1頭だけ差してきた辺りに適正を感じさせた。毎回差のないレースをしているが、決め手不足で勝ち切れていない。ラストのキレが足りないレースぶりは、決め手比べで劣っている印象があった。追い切りでも速い時計を出せるが、持続的なラップを踏み、急加速が出来ないのが弱点となっているようだ。初の1200m戦は超高速馬場で良さが出なかったが、通常の馬場状態での前傾ラップ戦で、良さが出そうな走りをしているのは間違いない。この馬場であそこまで届いた能力は疑う余地がなく、今後1200m戦に参戦してくれば、面白い存在になるであろう。
★ルルネージュ
7月3日・函館2レース 3歳未勝利 ダート1000m
9戦目となった今回は、過去走とは違った走りを見せ4着に好走した。前走までは先行し、絶好の手応えで4コーナーを迎えるが、手応え程伸びないレースが続いていた。前の馬を抜こうとしない気性と思わせていたが、今回は距離を短縮し、後方から上がり最速の脚で差してきた内容は評価したい。1000m特有の超前傾ラップがマッチした可能性もあるが、差すレースが出来た事は今後に繋がるだろう。次走も人気薄の評価と思うが、滞在競馬で落ち着きが見込め、差すレースで活路を見出したこの馬の一発に期待してみたい。