キャリア１戦ながら世代マイル路線の強敵相手に４着と好走した。デビュー戦の京都マイルコースでラスト12.4-11.4-11.2秒と加速ラップで勝利し、２戦目で重賞初挑戦に挑んだ。ＮＨＫマイルＣのトライアル戦に２勝馬や近走好内容で好走した馬が揃い、好メンバーでの一戦となっていた。前走は先行して高速上りをマークしての勝利であったが、今回はスタートで後手を踏み後方からの競馬を強いられる。中盤に13.0秒のラップもある緩んだ流れで折り合いを欠き、前の馬に伸し掛かりそうなシーンが何度か見られた。何とか最内に潜り込み落ち着きは保たれたが、直線に向いた時には先団と大きな差があり厳しい展開に。しかし鞍上のゴーサインに反応し最内から素晴らしい脚で差を詰め、0.1秒差の４着にまで追い上げている。全馬高速上りを使っていたが、最速の32.1秒をマークしポテンシャルでは勝ち馬と互角の印象であった。まだ気性面で幼さを残すが、２戦目でこのメンバーに入り、折り合いを欠きながら上位に迫った走りは注目できる。ＧⅠの出走権は逃したが、１勝クラスに出走となりそうな次走は確勝級の評価としたい。

舞台適正の差で４着に敗れたが、ポテンシャルの高さは十分に示している。注目の１頭で推奨本命馬に指名したが、６番人気の評価に留まる要因となった舞台適正の課題は克服できなかったと言える。デビュー３戦のキャリアで大きなスケールを感じさせる走りを披露していたが、やはり東京コースの広い舞台がマッチする印象である。気性面の成長を見込んで中山コースでもと判断したが、スタートが遅く後方からの競馬となってしまう。道中も縦長の展開で動けず、直線に入って漸く進路を確保しスパートを開始したが先団との差は大きく、迫力ある末脚で猛追したものの４着が精一杯であった。しかし以前のように大外を回すロスある競馬から、前走同様に馬群の間を突いて追い上げる事をマスターしたのは大きい。３戦目でクラシックを制したジャスティンミラノは素晴らしい馬であるが、能力的には互角で東京コースなら好勝負に持ち込めそうだ。今回の走りでダービー出走権を得たのは大きな収穫で、レース間隔を取りさらなる成長にも期待できそうだ。ダービーで２冠目を狙うジャスティンミラノの最大のライバルになるだろう。

前走で３勝クラスを勝ち上がりオープン初挑戦となるレースであったが、素晴らしい走りを見せ快勝した。デビュー25戦目での初オープンレースとなる６歳馬だが、休み明けと重馬場を除くとほぼ掲示板を確保してきた堅実派である。以前は脚質が固定されず枠順や鞍上によって先行する事も多々あったが、３走前から後方に控えて末脚を引き出す走りに固定され、前々走から上がり最速を続けて前走で３勝クラスを突破していた。今回も後方でじっくり構え、直線に向いてから大外に持ち出し一気にスパートして上り最速で突き抜けた。開幕２週目の福島コースは先行馬や内を回った馬の活躍が目立ち外差しは厳しいコンディションであったが、内回りコースの直線だけの競馬で上り34.2秒をマークした脚は重賞級と評価できる内容である。キングヘイロー×バトルブランと地味な血統で目立たず、人気面で妙味のあるタイプである点でも狙って面白い馬である。重賞挑戦が濃厚な次走は、2000ｍの良馬場であればコースを問わず高配当を演出してくれそうだ。