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★アンリーロード
11月12日・東京5レース 2歳新馬 芝1600m
今年の2歳馬がラストクロップとなるディープインパクト産駒のライトクオンタムが圧勝したが、幼さを見せながら2着に好走したこの馬を取り上げる。牝馬限定戦ながら追い切り高評価馬が揃い、まずまずのメンバー構成であった。アンリーロードはスタートで2番枠から後手を踏み、道中は後方で馬群に揉まれる形となった。手応え良く直線を向かえ、外から唯一伸び脚を見せた。追い出すと内に刺さり、ゴール前は内ラチまで斜行していたが、メンバー唯一となる33秒台の上りを使っている。勝ち馬が刻んだラスト11.3-11.1-11.6秒の上りで差を詰めた内容は優秀だ。2馬身半突き放されたが、3着以下は大きく離しており高いポテンシャルは保持している。まだ気性面で若さが残るが、初戦で揉まれる競馬に対応したのは大きな収穫となり、次走で未勝利脱出の可能性は高い。
★ダノンタッチダウン
11月12日・阪神11レース デイリー杯2歳ステークス(GⅡ) 2歳オープン 芝1600m
GⅡという格付けのレースてあるが、全馬が1勝馬でややメンバーレベルは低調であったが、レース振りは他馬を圧倒していたと言える2着であった。デビュー戦で素晴らしい豪脚を発揮し1番人気に支持されていた。逃げた勝ち馬オールパルフェをはじめ、この馬以外の上位入線馬は全て先行していた馬であった。前半からペースが緩み、ラスト11.4-11.0-11.8秒での決着では差し馬は届かなくて当然である。ダノンタッチダウンは前走同様に後方に構え、直線勝負に徹し上り3Fで各馬を1秒以上上回る33.1秒で猛追した。展開有利に運んだ勝ち馬には半馬身及ばなかったが、絶対能力は断然と言える内容であった。やや瞬時の加速力に課題は残るが、直線の長いコースなら重賞制覇は時間の問題だろう。重賞2着で賞金加算できたのは大きく、朝日杯フューチュリティステークスに駒を進めても期待できる逸材だ。
★シセュンフカリ
11月13日・阪神5レース 2歳新馬 芝1800m
7頭立てと寂しいメイクデビュー戦で断然人気に応えられず2着に惜敗した。雨中で馬場も悪化しており、前半からペースが緩んだがスタートからムーア騎手に促されながらの追走であった。向こう正面で2番手まで押し上げ、4コーナーでは逃げ馬に並びかける強気の騎乗で直線半ばで先頭に立ったが、最後は伏兵に内から足元を掬われる結果となった。ラスト5Fから12.8-12.5-12.0秒とピッチが上がり、直線抜け出した地点では10.7秒と一気のギアチェンジを見せている。ラストは12.0秒と失速しデビュー勝ちとはならなかったが、3着以降は4馬身突き放しており、展開のアヤでの敗戦と言って良いだろう。道中の走りから距離延長にも対応可能で、一気にギアチェンジ出来る特性は小回りコースでも問題ない。次走は確勝級の評価が出来る走りであった。
★セブンマジシャン
11月13日・阪神9レース 黄菊賞 2歳1勝クラス 芝2000m
デビュー戦で高いパフォーマンスを見せ、1番人気に推されたが素晴らしいレースぶりで人気に応え圧勝した。初戦は2番手追走から上がり最速で勝利を飾っていたが、今回はスタートで後手を踏み、ほぼ最後方からの競馬となった。前半はペースが緩み後半1000m勝負となり、ラスト11.8-11.8-11.8秒と持続力を問われる一戦となったが、セブンマジシャンは3コーナー過ぎから大外に持ち出し、直線一気の脚で突き抜けた。残り3Fを加速ラップでゴールしていると推測でき、今回のメンバーでは総合力で抜けていた存在と言える内容だ。先行・追い込みでともに上り最速をマークしての連勝は、高いポテンシャルがあってこそのものである。高野厩舎は小回りコースで断然の好結果を残していて、直線の長いコースで高速上り勝負となると不安はあるが、総合力が高く今後も追い掛けて損はない馬である。
★ライラック
11月13日・阪神11レース エリザベス女王杯(GⅠ) 3歳以上牝馬オープン 芝2200m
12番人気と評価を落としていたが2着同着に激走し波乱を演出した。外枠決着や馬場・展開にも恵まれたが、大敗続きであった関西圏への遠征競馬で結果を残せたのは大きな収穫である。関東圏では強いレース内容で、フェアリーSでは2冠馬スターズオンアースを破り、紫苑Sでは展開不利ながらスタニングローズに迫った。世代トップクラスの能力を持っているが、長距離輸送競馬では散々たる結果が続いていた。初関西遠征時は馬体重を大きく減らし、桜花賞や秋華賞でも2桁着順と内弁慶といった過去走であった。今回は+6キロの馬体重でパドックでも落ち着き払い、輸送慣れが見込める立ち振る舞いで激走を予感させた。折り合い十分に追走し、4コーナーでは勝ち馬のさらに外を回る距離ロスはあったが、ラストまでしっかりとした伸び脚で好パフォーマンスを見せた。恵まれた部分が多くフロック視されそうであるが、関西圏で好走できた事を大きく評価したい。まだ馬体が成長途上である中でも高いポテンシャルを見せており、今後は世代代表馬になっても不思議ではない。

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