３歳ダート１勝クラスではあるが、ダート短距離で勝ちっぷりの良い馬が揃い、今後のこの路線を占う意味で興味深い一戦であった。その中で多くの課題を抱えていたレディフォースであったが、後続を余裕の手応えで３馬身突き放し圧勝した。デビュー戦は阪神1200ｍの大外枠ですんなり先行し、後続を７馬身千切る圧勝であったが、今回は初関東遠征での距離延長＋中枠からの出走と課題が多くあった。まだ馬体が緩く成長途上の印象もあったが、絶好のスタートから２番手を楽に追走し、直線半ばまでは持ったままの手応えで抜け出し完勝してしまった。ラストは12.3秒かかっているが、11秒台が続くラップを２番手追走から上がり２位でまとめ、ポテンシャルで大きく上回っていた印象であった。間もなく始まる３歳ダート重賞路線でも上位争いに期待できる馬である。

重賞好走馬が揃い1400ｍ戦ながら好メンバーが集結した一戦で、恵まれない点は多かったが４着に好走した。以前は体質に問題があり成長途上のイメージがあり、出遅れ癖も重なって出世が遅れていたが、近走は安定したレースぶりで漸く３勝クラスを卒業していた。３歳時以来の重賞ながらルメール騎手に戻り４番人気に推されていてやや過剰人気にも思えたが、大外から上がり最速の32.5秒を繰り出し0.2秒差まで追い上げている。今回は16番枠からのスタートで、マイル戦を続けて使われた後の距離短縮という事で後方からの競馬となってしまい、ラスト11.3-11.0-11.4秒では致命的な位置取りであったが、確かなポテンシャルで差のないレースに持ち込んだ点は評価できる。近走は出遅れ癖が解消しスムーズに流れに乗れるようになっており、左回り限定で使われている弱みはあるが、マイル戦に戻れば重賞制覇の可能性は高くなりそうだ。

３歳時に皐月賞で３番人気に推された素質馬が、長期休養明け２戦目で変わり身を見せ２着に好走した。デビューから重賞勝ちはないものの４戦３勝の戦績を残し、エフフォーリアが勝利した皐月賞で３番人気(４着)に推されていた馬である。その後ダービーで大敗を喫し、中距離路線に絞っていたが惜敗続きで勝利から遠ざかっていた。昨年３月から１年以上の休養を余儀なくされ、休み明けの前走は12着に敗れていたが、今回は重賞でも差のないレースをするエアファンディタ相手にクビ差２着なら復活を遂げたと判断して良いだろう。休養前は中山記念(ＧⅡ)でパンサラッサやカラテ相手に３着しており、重賞でも通用する下地は十分である。まだ完調手前の印象で、状態面が整えば上級重賞でも上位争いに期待できそうだ。1800ｍ～2000ｍ戦で狙ってみたい１頭である。

12番人気と評価を落としていたが、鞍上の思い切った先行策で見せ場十分の６着に健闘した。イメージ的に重・不良馬場巧者で短距離での好走が多いタイプであるが、久しぶりのマイル戦ながら最内枠から思い切った逃げを打ち、0.6秒差に踏ん張ったレース内容は評価できる。昨年の高松宮記念２着後は着順こそ安定していないが、安田記念で0.4秒差やマイルＣＳでも0.4秒差と牡馬相手のマイルＧⅠでも差のないレースを続け、上級重賞で７戦連続で0.6秒差以内のレースを続けている。距離も1200～1600ｍで馬場・展開を問わず接戦に持ち込んでおり、穴馬として常時マークしておきたい存在である。６歳牝馬で今後の動向は微妙であるが、出走してくるレースでは馬券に入れておいて損はないだろう。次走距離短縮戦になれば大きく狙ってみたい馬だ。